エッセイ

大山流域研究所に就職しました坂上萌です

2026/7/27

「流域哲学道場 天狗茶屋」 クラウドファンディングのお願い

2023年に第一回目の「大山流域を身体化するプログラム」に参加して以来、流域と一体となるような感覚の喜びが、今もなお自分の中に流れ続けています。
当時はまだ言葉にできなかったその感覚を、「もっと知りたい」という思いだけを頼りに追いかけ、私はこのプロジェクトに関わるようになりました。
この三年間、二泊三日の研修プログラム「大山流域を身体化するプログラム」では延べ300名以上の方々をお迎えし、その世界観を表現する「出雲流域積層絵図」や「大山流域動態図」の制作にも携わらせていただきました。

各流域にも連れていっていただきましたフィールドワークを重ねる中で、私が何度も感じてきたのは、私たちは、生まれた時から、途方もない時間をかけて先人たちが積み重ねてきた景色や営みに「護られていた」ということでした。時代を超えて受け継がれてきたものが、今もなお、自分たちの器に静かに愛を注ぎ続けてくれている。そんな感覚です。

以前、「水守の酒」のクラウドファンディングでは、未熟ながらも「伝える」ということに初めて挑戦しました。あまりにも大切なものをもらっているのに、覚悟も頭も全てが未熟な私が言葉にすることが怖くてたまらなく、不安でいっぱいでしたが、その時、本当にたくさんの方が手を差し伸べてくださいました。拙い表現にも関わらず、呼応してくださる方がいたこと。そのことに、何度も何度も涙が出ました。
今年の二月、京都のフィールドワークに行かせていただき、瑞泉寺さんのあの場に立ち会えた瞬間、自分の30年先に突然穴が空き、今までの全てがそこに向かって急に流れ出したように想いました。自分の人生を大きく変える出来事だったと思います。
「大山流域研究所」で働かせていただき一ヶ月が経ちました。
日々働く中で改めて感じているのは、大山流域で人々を迎え入れることの幸せです。
森にも、川にも、海にも、そこら中に美しい瞬間が溢れていること。
そして、訪れた方々が少しずつ解かれ、元気になって帰っていかれることの嬉しさです。
だから「大山さん」なのだなぁと懐の深さに触れる度、愛しさが溢れ、地蔵菩薩様と表現した先人の心に重なったようで嬉しくてたまらない毎日を過ごしています。

この度、ご縁をいただき、大山寺エリアにある「天狗茶屋」をお預かりすることとなりました。神社とお寺、そして里の境界にあるこの場所は、古くから“際”を護ってきた場所なのではないかと感じています。
大ちゃんが点を打ち、未来を起こしていくこと今を逃してはならないと思い、何もかも足りないながら必死でついていっています。

ここから、身体性と問いを立てる力を育む「流域哲学道場」を立ち上げていきます。大ちゃんは、できることをすべて注いでくださっている。私もできることをやらねば!という想いで、300年先、1000年先を見据えたリーダーたちが集う未来を予祝しながら、このクラウドファンディングに挑戦します。
いつか全国に、流域ごとの道場が生まれ、それぞれの土地の智慧や祈りがつながっていく未来を想いニヤニヤしています。

皆さんと共に、この未来を歩んでいけたら嬉しいです。
そして、いつか皆さんをこの場所へお迎えできる日を楽しみにしています。
どうぞよろしくお願いいたします。

坂上萌